カクタス長田ブログ

一点物もいいとこ

多肉担当のKです。週末は東京某所でフツウに趣味家してました。

会場で一番ビックリしたのはコレ。

グリノービア・オーレア斑入 (Greenovia aurea, Variegated)

販売されていた業者さん、これを仕入れる事ができるのがすごいことだと思いました。

あと某センペル兄さんの所でSempervivum 'Cmirals' Yellow'が売っていてびっくり。レアな上に弊社では増えにくい難物なので。

某研究会の方には時間が無くて行けませんでしたすみません。

久しぶりに！

今年はロスラリア・プラティフィラ (Rosularia platyphylla) の花が咲きました。
 

白花。子房は５室。

セダムやセンペルビウムに近縁のロスラリアは日本の夏の蒸し暑さは若干苦手な種類が多いのが残念なところです。というか熱帯植物でも日本の夏は夜温が下がらずバテたりするので無理もないかと。寒さに強い反面、これからの時期は維持が大変（笑）

このロスラリア・プラティフィラはキルギスタン（アルタイ山脈）やトルコで見つかっている種類で、ロスラリアの中でも比較的強健です。常緑なので冬場の寄せ植えなどに重宝します。

セダム・ウィンクレリー (Sedum hirstum ssp. baeticum = syn. Sedum winkleri)も咲いております。

花のアップ。こちらも白花、５室。 

茶褐色の葯がかわいらしい、というのはマニアックな意見でしょうか。いいやそんなことはないはずです。セダムの花は微妙に地味なものや小輪のものが多いので、このはっきりとした花は案外観賞価値が高いと思います。花付きも良いですし。こちらも高山性なので高温多湿に若干弱いのが残念。

そんな似ているセダムとロスラリアですが、一応の属の区別の仕方の一つとして、セダムの花弁は一枚一枚が離れていますがロスラリアのそれは基部がゆ合していて筒状になっています。

・・・それこそマニアックな（笑）

ツメレンゲ

先週は社員３人雁首揃えて（弊社社長談）長野へ行っておりました。

道すがら、茅葺き屋根の民家

の屋根にツンツンと見えるのは

ツメレンゲ (Orostachys japonica)の枯れた花序！群生すごー。

株はまだまだ寝起きの顔でした。
 
 

ツメレンゲは日本原産のすこぶる丈夫な多肉植物です。小豆島でも見ましたねぇ。

ツメレンゲを含むオロスタキスはその育てやすさと秋にぐーんと伸びる花が魅力です。個人的なマイブームで地味に国内の地域変異株を集めています。どこが違うのと良く聞かれますが、生えとる所が違うのよ。わかりやすく言うとそれだけなのよ。・・・地味な植物で悪いですなぁ。

ああいや帯粉するとかしないとか葯の色がどうとかいろいろあるようですけどこの辺りは正直わかりづらいです。

この場所は多肉で有名なK氏にご案内頂きました。ありがとうございました。

しまった。彼にエケベリアの七福神と玉蝶の違いを聞くのを忘れた。（棒読み）

また今度聞いてみます。

プルプレア入ってんだろ！！

「有言実行」

食虫担当Hです。

今度は早めに更新するってことで早速更新してみました

ですが、今回は残念なお知らせ・・・。

昨年出荷していたサラセニアのS. x farnhamii ( S. leucophylla x S. rubra) がすっかりこいつに入れ替わってました昨年混入していたあいつです↓

しかも、綺麗さっぱり全部

 
これはこれでなかなかコンパクトにまとまって良いのですが、S. x farnhamiiファンとしてはがっかりです

てなわけで、今年S. x farnhamiiはほとんど出荷されません

働き始めてわかりましたが、様々な事情でこのようなことが起こります。「市販されてるからいつでも手に入る」と油断せずに、お気に入りのこは出会えた時に連れて帰ってあげて下さい。

因みに名前はS. x farnhamii　’short’ だそうで・・・。もはやS. x farnhamiiじゃないと思うのは私だけでしょうか・・・？

ではでは、次回の更新は未定です

食虫植物出荷開始！！！

「美人は三日で飽きる」なんていう奴は美人じゃなきゃ三日もたないと思う

食虫担当Hです。

ご無沙汰してすみません。すっかり植物の不思議にとりつかれ、ブログの更新を忘れてました

食虫植物の出荷開始しました！もう本格的に開始して２週間位経っちゃってます（笑）すみません・・・。

で、今年はPinguicula  primulifloraの白花なるものを極々少量ですが出荷していますので今日はそちらを紹介いたします。

弊社のPinguicula primulifloraに個体差があることは以前紹介しました↓

ちょっとマニアックな食虫の話

http://www.cactusosada.com/index/2009/04/post-9831.htmｌ

 

その中のこんな感じの個体に「白花」のラベルを挿して出荷しています↓

写真じゃわかりにくいですが、ほんの～り紫色がのっているので厳密な意味では白花ではございません・・・。

が、通常の個体の花色がこんな感じなので↓

 こっちから比べると「白花」かなって感じの商品です。

極々少量の出荷ですので発見できたらラッキーです。来年花を見たら感想を教えてください。

それでは、次は早めに更新します（笑）  

モモイロエレガンス

エケベリア エレガンス、桃色系 (Echeveria elegans, Peachilly-edged)

日本でフツウに流通するエレガンスの葉縁はこのような発色はしないのですが、親を選んだら今の所こうなってます。画像の色は無調整です。

あとちなみにこの子にはラズベリーアイスの血は入っておりません。

文献によると自生地のエレガンスの中には葉が紫か赤っぽい個体も普通に存在するようですので、全体で見ると国内で流通している青色だけの系統の方がレアなのかもしれませんね・・・かと思って検索かけたら案外そうでもなかった。というか我ながら同種内の個体差を追うあたりちょっとマニアック過ぎだと思いました。

それにしても植物界には不思議がいっぱいですねぇ！素敵ですねぇ！

斑入りエケベリアの記録

エケベリア お名前不詳 (Echeveria cv.)

微妙な砂子斑の入るフリル系の中～大型品種です。低温期には斑模様はもっとはっきりとしていたのですが。関東の某氏にお渡ししてあるのでもう名前がついているのかもしれません。

エケベリア 'デコラ' (Echeveria 'Decora')

ギビフローラ・メタリカの糊斑といわれています。斑のせいか大きくは育ちませんが花はギビフローラそのものです。

エケベリア ピーコッキー、斑入り (Echeveria peacockii, Variegated)

某図鑑に載っているモーニングライトという品種名は海外では通用せず、間違いと言われています。

眺めていると綺麗なのですが、客観的に見るとアエオニウム 'サンバースト'や'夕映え'あたりと綺麗さは変わらないので育てる側のバイアスが入っている意見です。うちのワンちゃんはね！もうね！と言っているのと一緒です。そういう主観的な価値感は大事にしなければいけません。

エケベリア　アガボイデス、斑入り (Echeveria agavoides, Variegated)

一株だけ出ました。おそらく一年以内に枯らしてしまうかお嫁に貰われてしまうかどちらかです（笑）

エケベリア エレガンス、斑入り (Echeveria elegans, Variegated)

きれいねー。

・・・で、集めてみたら↓
   

正直作落ちじゃないかと笑ってしまった。株が小さかった頃は赤札の立ててある２株だけが明らかに斑入りだったのですが、最近こんなんになっていました。後冴えの虎斑、みたいな感じ。

エケベリアをたくさん育てているとこの手のはっきりしない斑がたまに出現しますが、これだけあるとさすがに何か生理障害じゃないのかと疑ってしまいます。とはいえ出現率は一桁でしたが。

まぁ植物に斑が出る事自体が生理障害ですけど、とか言われそうです。もちろんそういうご意見も然りでございます。

少し施肥して様子を見てみます。・・・ただの高温障害だったりして（爆）

サラセニアの花

多肉担当のKです。でも今日は食虫植物のエントリーです。

サラセニア・プルプレア 亜種 ベノーサ (Sarracenia purpurea ssp. venosa)
 

の花芽が上がっています。これは屋外管理している株です。毎年サラセニアの花は食虫のシーズン突入！みたいな時期と重なってなんだかテンションが上がる姿ですね。

↓開花するとこんな姿です。
 

サラセニア・フラバ (Sarracenia flava)は少し前から開花を始めています。
 

サラセニアは基本的には開花株の流通が大変少ない（開花時に葉はまだ鑑賞できない）ので、こればかりは実際に自分で育てないと楽しめない花です。ほとんどの種類が寒さにも強く、寒冷地でなければ周年の戸外栽培が超カンタンなので是非挑戦してみてください。気をつけるのは十分な日照と水が必要な事だけです。

春先にご近所の方からあらー変わったお花ねー！と注目される事必至です。

イトバモウセンゴケ (Drosera filiformis var. filiformis)
 

も休眠から目覚めつつ早速捕虫しています。葉の表面の黒い点々は虫です。すごいな。

（分類に詳しい方、"var. filiformis"の部分いらなくない？と思われたらそれはそれでごもっともなご意見です。でもあえてこうしてますのでその辺は察して下さい。）

弊社の多肉をご購入頂いてこちらを見て下さっている方、いつもありがとうございます。

そして食虫もまた楽しいものなのですよとお伝えするべくご紹介しております（笑）

１巻$10もするスパイシー・ツナロールはやっぱり美味しかった

なんでも担当のKです。先週は北米に行っていました。展示会巡り。

これは相当かわいいな！と思ったコンフェティ（寄せ植え）。

日本人の色彩感覚に合った感じでした。この手の寄せ植えは組み合わせがとても重要で、品種の相性が悪いと樹勢の弱い品種が強いものに駆逐されてしまいます。画像は全てドイツ・デュメン社RedFox® の品種で、ポッチュニア・ネオン、バーベナ・エンプレス ストロベリーチャーム、カリブラコア・アロハ ソフトピンクの組み合わせです。日本ではまだ販売されていない品種も入っていますが、楽しみ方としてこれはありなのではないかと思います。

というかこのような品種の相性も含めて商品提案できる所が限られる事自体が課題でしょうか。

他には自由奔放なおっちゃんがいるマニアックな所にもよりつつ、（ラベル落ちてるけど大丈夫？）

巨大なアナナスの開花など眺めつつ

正直これには参った。

いわゆるサイネリア(Senecio cv.)が戸外で雑草化していました。ど根性ネリア。

どれだけ気候が良いのかと。

園芸種としてのサイネリアは複数の原種が関係していてその育種背景はかなり複雑らしいのですが、そのいくつかはカナリー諸島が原産と言われています。花冠の大きさからしてこの個体も原種の血が強いようです。

自生地よりも北米のこのあたりの方でよく育つという事を以前に読んだ事がありましたが、今回納得できました。確かにここでこんな姿をしているのであれば帰化していても不思議はないです。

それでもこんな恵まれた環境では品種の耐暑性や耐寒性を見る事ができないので、育種をするという意味では逆に日本の方が有利だという事は昔から言われている事です。色彩感覚の違いや需要のある品種特性やサイズの把握など、乗り越えなければならない壁が案外多いのも事実ですが。

出張後半、都会の真ん中でアエオニウム(Aeonium cv.)の植え込み発見。

おそらく雑種。大きいですねぇ。株の後ろに見えるセダムの銘月(Sedum adolphii)はまだ仕事をしていませんでしたので言及しません（笑）。

ローメンテナンス極まりない（←褒め言葉）。というか誰か肥料やってあげてください。

駐車場の出入り口近くでこんな感じで使われていました。

街中で再びかっこいい植え込み発見。 

コンパクトなのでディアネラかと思ったら普通にニューサイラン (Phormium cv.) でした。それとセンペルとエケベリア。

センペルビウム (Sempervivum cv.)、品種は・・・ペキニーズあたりでしょうか。

エケベリア (Echeveria cv.)、 品種は不明。セクンダ系かなぁ。

サンフランシスコのオサレな場所でのオサレな店頭での事でした。

これらの植物はお花の派手さこそありませんが、水やりを忘れてもまず枯れませんのでかなり実用的な使い方です。ウッドチップのマルチで雑草や乾燥を避けている所も良いですね。

これは今年うちの事務所周りでもちょっと真似してみようかと思います。

焼肉とモナンテス

お客様を夕方東京駅までお送りして出張は無事終了。その後丸の内で働く友人と久しぶりに食事をしようという事で新橋の焼肉屋さんへ。

炭火とぎうにく(Bos taurus)
 

特選和牛の特上なんとかとかばかり頼む友人。量より質になっている事に年齢を感じつつ、同世代やしねぇとも思った。前日The Omnivore's Dilemmaという本を読み終わったせいもあり、人間のエネルギー源は他の生物のみがなり得るというあたりまえの現実を久しぶりに考えつつ、他人の職場の愚痴話の面白くなさも久しぶりに再確認（笑）しつつ。ストレス発散になっていればなによりですが。

モナンテス・パレンス (Monanthes pallens)
 

幾何学的な雰囲気ですが形はロマネスコ程整っておらず、かつ案外小型というゆるいマニアック多肉植物。同名でたまにブラキカウロス(Monanthes brachycaulos)が流通しているようです。ちなみにブラキカウロンという名前は誤りです。

これはテネリフェ島（カナリー諸島）からの個体。数年前行った時にはバナナ農場がえらく大きかった事と、観光産業が発達していて園芸業界は人手不足で少し困っていると聞いた事が印象深かったのを覚えています。

あたたかいのは良いのですが晴れの日が続いて欲しい所でござる。