ここの所暖かい日が続いており、温室の中はすっかり春模様でございます。
扉を締め切りの温室内では日が差す時間帯は半袖で作業をする事も出てきました。それを感じてか春咲きの植物が開花を始めています。
ムシトリスミレ・プリムリフロラ (Pinguicula primuliflora)
かーわいいですねぇ。弊社の生産現場には多肉植物や観葉植物が多く花の咲く植物を扱う事が稀なので、たまに花が咲くと少し地味なものでもかなり可愛く見えてしまいます。いや、それを差し引いても可愛いな。うん。
この種類は温帯低地性(北米原産)のムシトリスミレの仲間で、プリムラ(サクラソウ)に似た花を咲かせる事からプリムリフローラの種小名が付けられています。
ちなみにこのムシトリスミレ、別にスミレの仲間(スミレ科 Violaceae)である訳ではありません。また、サクラソウ咲きだからといってサクラソウ科(Primulaceae)でもありません。実はタヌキモ科(Lentibulariaceae)の植物なんです。
リュウゼツランって蘭じゃないの?ええ?みたいな感じですな。(←実際に弊社で資料編集をお手伝いした植物図鑑を読まれた方が編集部にお問い合わせされた内容。)
植物の名前って難しいなぁ。
で、同じ温室の奥にひかえめに咲くムシトリスミレ・プリムリフローラ 'ローズ' (Ping. primuliflora 'Rose')
日本で作出(選別?)された、同じプリムリフローラ種のバラ咲きの八重品種です。
実際に咲き進むともう少し花弁数が多く重なりますが、展開し始める少しうつむき加減のこの頃もかなり綺麗です。しかもフォトジェニック。そのやわらかい質感と色合いが山野草的な可憐さを演出しています。
で、このバラ咲きのサクラソウ咲き種のムシトリスミレ、バラ科でもサクラソウ科でもスミレ科でもないんです。そう、タヌキモ科なんですよ。はーむずかしいなぁ。
しかしこのプリムリフローラ 'ローズ'、弊社では一昨年頃から少しづつ出荷販売をしております。もし今シーズン弊社の食虫植物セットの中にプリムリフローラを見かけたら即ゲットのチャンス!もしかしたら八重に咲くこの美人さんかもしれませんよ。
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